孤独なアロワナ
金持ちで美形。頭脳明晰な桂真のBMWに傷をつけてしまった睦。 修理費の一部として桂真のペットの世話をする羽目になったが、 桂真が飼っていたのはアロワナで…?とにかく物語の始まりもアロワナの世話から始まり、アロワナが懐くのと同時に、二人の距離も縮まる。 無口で無愛想な桂真に最初は距離を感じていた睦だけれど、 神経質なアロワナが餌を食べ始めたように、桂真も微かな笑みを見せる。 お互いに好意をもっているけれど、それは決して友情の域を出ていなかったはずなのに 桂真のアロワナと祖母の死を経て、桂真の寂しさをどうしても埋めてあげたくなる睦。 関係を持ってしまったことで、せっかく縮まった距離がまた遠くなり、 今度は睦が買ったアロワナが元気に泳ぐようになると、桂真もまた睦が恋しくなる。 アロワナという魚が、最初は桂真を表し、2匹目のアロワナが今度は睦を思い起こさせる。 二人の関係が、アロワナとお互いの関係にもリンクしていて、 透明感のある物語が静かにゆったりと進んでいく。 お互いを思うがゆえの切なさも随所に感じられて、とても素敵なお話でした。 ドラマチックな出来事はないけれど、しっとりとしたお話が好きな方にはオススメです。
新書館
チープシック (新書館ディアプラス文庫) みにくいアヒルの子 (ディアプラス文庫) この口唇で、もう一度 (幻冬舎ルチル文庫) 8年目の約束 (幻冬舎ルチル文庫) モニタリング・ハート (ディアプラス文庫)
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